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2007年6月

完快

 退院したものの肝炎が治った訳ではなかった…と言うのは以前に書いた通りである。なので退院後も食事制限は続いていたのだが、この食事制限が『脂肪』と『蛋白質』が駄目と言う物だから結構困った。だって大概の物には入ってるでしょー脂肪と蛋白質って(T_T)。

「つまり菜食主義じゃないの?」

と、言われるかも知れないがチッチッチである。動物性・植物性を問わないから豆腐や納豆なんかも駄目なのである。更に調味料も脂肪や蛋白質が入った物は駄目と言うのだから、一般に『料理』と呼ばれる物は大半駄目と言って良い。菓子類も殆ど全滅だろう。ちなみに蛋白・脂肪は入っていないが酒は当然駄目である。

 ・・・と、言うのが原則だが、現実には全く食えない訳ではなく、少しなら食べても大丈夫とは言われていた。医師曰く、

「まぁ、病院食と同じ位で。」

確かに病院食でも肉や魚が出てはいた。写真はある日の夕食である。やけに大きなパセリの横にちょこんと一つ置かれた鳥の唐揚げが、何だかクヌギの巨木の梢に佇むトトロのようで可愛らしい・・・・・てか唐揚げ小せー(T∧T)!!

Byohinsyoku_2

 ちなみにこの日は検査の為に朝食と昼食が抜きだったので、これが唯一の食事だった…(T_T)


 そんな制限も体調の回復と共に緩和されて来たのだが、ついに全快となり食事制限も全面解除となった。と、言う訳で診察後は焼肉屋へ直行して一人快気祝いである(←当然でしょ?)。平日の昼間で周りはサービスランチを掻き込むサラリーマンばかりと言う中で一人生ビールとカルビを頬張り至福の時を味わったのだったー(T▽T)!

Jojoen_1

 カルビと共に改めて健康の有り難さを噛み締めた瞬間であった。

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フレッシュマン

 五月と言えば新社会人達がそれぞれの職場で活躍し始める、若い活力に満ちた爽やかな季節であるが、大学病院に入院している患者には受難の季節でもある(T_T)。

 そう、我々患者は将来の日本の医療を担うべく高い志を持ちつつも腕を磨くのはこれからと言う若き新人医師達にその身を差し出す宿命を背負っているのである(TOT)。

 勿論どんな名医にも新人時代は有る訳で、大学病院の教育機関としての機能に理解を示さずにその高度医療の恩恵だけを受けようとするのは患者として少々はしたないと思う。従って一回の採血で両腕に合計5個の止血綿が並ぼうとも、検査の予約が何件も重複していても、不要なはずの検査の予約が入っていても、注射器に入っている薬の量がいつもベテラン看護師さんが打つ量の半分以下だったりしても、決して怒らずいつも静かに笑っている…って訳には行かないっつーの(-_-#)!!

 はっきり言って患者としては自分が受けている治療を良く理解するよう努め、おかしな点が有ったらはっきり問い質す心構えは必須である。命を預けている医師の機嫌を損ねないかと言う患者にとって至極デリケートな不安は有るのだが、礼儀をわきまえる事と媚びる事は別である。言うべき事をちゃんと言えるのが本当の信頼関係なのは言うまでも無い。

 これは勿論相手が新人医師でなくても同じである。医師も看護師も患者には笑顔で接してくれててもその仕事は明らかに過酷で、ミスが起ってもおかしくないと言う気になる。医師を信頼して任すと言えば聞こえは良いが、医療ミスが有ってから医師の責任を追及しても受けた被害は元に戻らないのである。

 かと言って良く考えずにむやみに騒ぎ立てても単なる迷惑な人になってしまい、医師達の負担を増やすだけなので注意が必要だが(←自戒(-_-;))。

 ちなみに私を担当してくれた新人医師も未熟でミスも有った。しかし仕事は真面目でこちらの疑問や要望にはきちんと調べて誠実に答えてくれ、入院当初は目に見えてぎこちなかった手際も退院する頃には大分危うげなくなって来た。こう言う姿を見ると患者が色々言うのも多少は彼等の成長の糧になってるのかなと思えて来る。

 なので退院の時には自分も日本の医療の将来にささやかな貢献をしたと言う満足感を抱きつつ(笑)、少し頼もしくなった彼女の将来を確信しながら病院を後にしたのだった。

(その後、退院時に彼女から貰った予約票に従って診察を受けに行ったら「予約が入ってません。」と言われてえらく待たされてしまったが…まぁ今回は勘弁しといてやろう…(-_-メ;))

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久々の入院

 去年は職場の異動を契機に生活環境が変わると共に忙しい状態が続き、慢性的に疲れが取れず今年になってからは風邪をこじらせて会社を休む事もしばしばだったのだが、遂にと言うか入院してしまった。

 症状は急性肝炎で「劇症肝炎の可能性も有る重症だ」と言われ、診察を受けた翌々日、ベッドが空き次第の緊急入院だった。

 入院したのは良いが原因を特定しないと治療は出来ないと言う訳で、立て続けに様々な検査を行った。胸と腹のレントゲン撮影に始まって、心電図(何故?)、肝生検(腹の表面から肝臓まで筒状の針を刺し、その中に肝臓の組織サンプルを取り込んで採取し行う検査。地質調査で行うボーリング調査みたいだ。)、エコー、CTスキャン、MRI、内視鏡、そして度重なる血液検査・・・・・そして治療らしい治療を全く受けずにベッドでのたうつ日々を10日以上過ごした後、遂に検査結果が出揃った。その結果とは

「原因不明」

だった。そして原因が解らない以上薬などは処方出来ないと言う訳で、医師から告げられた治療方針は

「安静にして自然に治るのを待つ」

だった。何じゃそりゃー!!(←優作風)

更に

「安静にしてるだけなら病院に居ても家に居ても一緒だから退院にしましょう。」

と言われて退院し自宅療養になったのだった・・・だから何じゃそりゃー(T△T)!!

 結局どう言う事かと言うと、症状から診て何らかのウィルスが原因の可能性が高いそうなのだが、ウィルスを特定する抗体検査は一回の検査で一種類のウィルスに対する一致/不一致の判定しか出来ない為、原因のウィルスを特定するためには候補を変えながら一致するまで延々検査を繰り返さなければならず、数多有るウィルスをしらみ潰しに調べるのは現実的には不可能で、代表的な数種類のウィルスに的を絞った検査しか出来ないと言う事情が有るそうである。更に風邪などのありふれたウィルスが原因の場合も有り、抗体検査で反応が出てもそれが肝炎を引き起こしているのか単にウィルスに感染しているだけなのか判らないと言う問題も有るとか。組織サンプルを調べてウィルスを発見出来れば特定出来るが、肝生検で採取したサンプルは極めて微量なので見付からない事が多いそうである(そもそも肝生検の目的がウィルスの特定では無いのでそれは仕方無いのだが)。

 逆に言うと検査の対象にならない様なウィルスは深刻な症状を起こす物では無いと言う事なので、原因不明はむしろ喜ぶべき結果と言えるそうなのだが・・・

 私の場合は骨髄移植の副作用であるGVHD(移植片対宿主病:移植された骨髄で作られた白血球が患者の体を他人とみなして攻撃する症状)が有り、これが原因だったらかなり深刻な事態だったので、速やかに入院させてくれた事自体には決して文句を言うつもりは無いし、原因を特定する為に、また今回の様にそれが出来ない場合は予測される深刻な病状で無い事を確認する為にあらゆる検査を行うのも、頭では当然だと思うのだが、しかし約二週間の入院で15万円もの費用(自己負担分)を掛けた挙句に「自然に治るのを待て」と言われるのは・・・やっぱがっくり来るよなー(T_T)。

 ある意味現代医学の限界を見た貴重な経験であった(のか?)。

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