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2005年12月

性善説

 今回のマンション耐震強度偽装問題の関係者を見回すと、見た目からして既に悪そうな雰囲気をぷんぷんさせた人達が多い。やはりあの位の歳になるとそれまでの生き方が顔や言動にはっきり出る様だ。特に社長とか所長と言った責任有る立場の人間の抜け抜けとした態度には、「責任者は知らないと言えば責任を取らなくて良い」と言う終戦以来の日本のふざけた伝統文化が未だ脈々と継承されている情けない現実を目の当たりにさせられる。

 こう言う連中のたちの悪い所は自分は悪くないと信じ込める事である。勝手な理屈で理論武装し自分自身を完全にごまかす事が出来るのである。そうして根本的にずれた認識から来る不条理にして揺ぎ無い自信と狂った倫理感で周りの弱い人間を感化し狂わせて行くのである。

 で、こう言う犯罪を防ぐ為に有るのが検査システムだが、その中身は知らんが結果を見る限り明らかにずさんである。その理由を検査に携わる当事者にアンケートした結果をテレビで見たのだがそのトップが

「人の命に関わる仕事をする人間が不正をするはずが無いと言う『性善説』に従って検査をしている為。」

と言うのだから呆れてしまう。先に述べた様にこうした犯罪の大元にいる人間は罪の意識を持っていない。直接罪を犯したのは末端の現場の人間で、自分達はコストを下げろとは言ったが法を破れとは言っていない等と言う屁理屈で自分に責任が無いと思い込める人間である。善とか悪と言った相対的価値観は個人の認識でどうにでも歪められる物なのである。

 また、直接偽装を行った設計士も、家庭の経済的事情を言い訳に罪を犯している。衣食足りて礼節を知るなんて言葉も有る様に性善説と罪を犯す事は別の問題である。また、悪意は無くても間違いは起こるのだから、性善説を検査のずさんさの言い訳にするのは極めて無責任であり、こうした事を言う連中も結局は自身の罪を屁理屈で自己正当化しようとする先の連中と同類である。

 それにしてもこの検査システムには疑問が有る。報道を見ていると、建築の現場では検査を早く終わらる事ばかり優先されている様に見える。例えばコンピュータのプログラムに於いてはプログラムの制作とデバッグ(プログラムのミス探し)は同等か場合によってはデバッグの方に手間を掛けたりする。間違った物を製品として出さないと言う事は業界を問わず最優先課題だと思うし、特に建築は人の命に関わる仕事で有るから検査は他にも増して重要だと思うのだが、以前から指摘されている現場工事の検査のずさんさに続いて今回設計段階の検査もまともになされていない事が明らかになった事は役所も含めたこの業界全体の『善意』や『良識』の異常さを感じずにはいられない。

 結局『性善説』なんて物を責任有る発言で安易に口にする連中にはその本当の意味など分かっていないし深く考えた事も無いのであろう。

 ちなみに論点はずれるが、検査がきちんと出来ない理由として提出書類の分厚さを上げる関係者が居るが、構造計算ソフトは業界共通の物が使われていると言う話なのに、何故検査では印刷した書類だけしか提出させないのか極めて不思議だ。コンピュータのデータを併用して検査の効率を上げるシステムは当然考えられると思うのだがどうだろうか?

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大画面3

 かなり前に大画面テレビの事を書いたのだが、実は最近テレビ以上に大画面に惹かれて来たのがパソコンモニターである。

 現在使用中の17インチCRTモニターは、平面トリニトロン管で性能は悪く無いと思っているのだが、昔に比べてお絵描きソフトやビデオ編集ソフトと言ったメニューやツールボックスを大量に表示するソフトを使う機会が増えている昨今、必要なだけのメニューを表示すると画面がメニューに占領されて肝心の描いてる絵が隙間からのぞき見る様な格好になってしまう。最大解像度の1600×1200まで上げれば有る程度解消されるのだが、今度は細かいディテールが見辛く、画像を扱うには不向きだ。また、絵作りが昔ながらのパソコンモニターなのでテレビと比べるとコントラストが低く、ビデオ編集の際にモニター上で画質調整をするとテレビに映した時に全然絵が違うと言う問題も有る。

 なんて言うと最近流行ってる大画面テレパソを買えばテレビもパソコンも大画面になって一石二鳥じゃんと言われたりするのだが、あれは実は一石二鳥どころか二兎を追う者は一兎をも得ずである。あの手の製品のモニターはデカイ物は32インチ位有ったかと思うが、テレビとして見たら32インチなんてのは大画面の内には入らないし(断言!!)、パソコンとして見たら逆に不必要にデカイ。その上デカイ割に解像度は大して高く無く、完全に中途半端である。・・・・・あくまで私の個人的必要性・・・つーか趣味趣向の問題では有るが(^^;)。

 とにかく以前から1600×1200がクッキリ見える大型のディスプレイにしたいと思っていたのだが、今以上にデカいCRTは現実的に置き場に困るし(ちなみに最近は大型CRTモニターを知らない人も居るので説明すると、パソコンモニターは同じ画面サイズのテレビと比べ、奥行きと重さが二周り位大きい)、大画面液晶はべらぼうに高価だしで保留にしていたのである。しかし最近液晶がドラスティックに安くなって来ており、急に心が動き出した訳である。ちなみに1600×1200表示の20インチ液晶は外国製の安い物で6万円台と、暫く前の半額程度になっている。17インチのCRTもその位の値段がしていた頃を知る私にとって、これは物欲の自制回路を粉砕する破壊力を持った価格なのである。

 そんな訳で20インチ液晶を買おうと思ったのだが、取敢えずむやみに最廉価の物を買う気も無いので機種選定をしていると、思いがけず魅惑的な製品が飛び込んで来た。1920×1200ドットでA3見開き原寸表示が出来る横長24インチの液晶ディスプレイである。この手の最初の製品は確かAppleがシネマディスプレイと称して発売した物で、その時も欲しいとは思ったのだが、何しろ値段が5~60万円かして、とてもリアルな購買対象には成り得なかった物である。これが何と99,800円で売られている。最初に心が動いた20インチ液晶より少々高価になるが、元々最廉価な物を買う気でも無かったし、以前から憧れてた製品と言う事でグッと気持ちが傾いてしまった。

 てな訳で急遽購入対象を24インチワイド液晶に切り替えて調べ始めたのだった。

<つづく>

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